多種多様な世界の神話は、大きく2つのグループに分けられる。
ゴンドワナ型神話とローラシア型神話である。
ゴンドワナ型神話は、古い時代のものであり、最初に地球各地に広まったものである。
一方、ローラシア型神話は、そのあとに出てきたものであり、ゴンドワナ型を「上書き」するように広まったものである。
ゴンドワナ型神話は、
世界の始まり、世界の終わりに言及せず(世界は最初からすでにあり、今後もある前提)
明確な主人公や英雄がおらず、登場人物も神も動物もみんな「対等」の群像劇である。
対して、ローラシア型神話は、
世界の始まり、世界の終わりについての言及があり、各物語の間に、ある程度の時系列の関係があり、明確な主人公や英雄も登場する。
引用:https://mythpedia.jp/mythology/sekai-sinwa-gakusetu.html
そして、おそらくゴンドワナ型神話は、狩猟文化の頃の価値観を表しており、
ローラシア型神話は、農耕文化以降の価値観を表しているのだろう。
>ローラシア型神話は、神がいかに世界と人間を創造し、その後、人間がエクメーネ(居住地域)を拡大、やがて人間の間に自民族意識や権力が生まれたのかを語る神話である。
>ゴンドワナ型神話は、そもそも人間と動植物や自然現象を区別しない時代、人間がその一員として森羅万象や動物、木々や花々と矛盾なく共存した時代の神話である。
引用:https://gendai.ismedia.jp/articles/-/54030?page=2
『世界神話学入門』(著者:後藤明)
後藤氏は、ゴンドワナ型神話の特徴について、次のように述べている。
>“一つだけ確実に言えることとして、人間も動物も、そして神や精霊も、地上において一緒に暮らしていたとされることである。
夜空の天体もかつては生命をもち、人々の隣で暮らしていたとされる。それらの間に上下関係、階層関係はなく、平等な、相互依存関係こそあるべき姿だという主張が、その基底にはあるように思われる。”(同書P134)
引用:https://aomatsu123.blog.fc2.com/blog-entry-348.html?sp
オーストラリアの原住民アボリジニは言う、
「すべてのものは、すべてのものに繫がっている」
このような、アニミズムの世界観こそが、真理であるのだろう。