ユング心理学は、自分らしい生き方を送るためのヒントとなる。
ペルソナ
・社会で生きる上で人は役割、立場に合わせた仮面を被る
・仮面の振る舞いが個人そのものの振る舞いとなると日常生活に悪影響である
影(シャドウ)
・人の性格には二面性がある
・実現しなかった本来の自分
・自分の認めたくない自分
タイプ論
・人間の傾向を8つに分類
・2つの態度、4つの機能
コンプレックス
・衝動や欲求が無意識に混ざり合って形成された観念の複合体
元型(アーキタイプ)
・全人類で共通のイメージ
・世界中の神話や物語の共通性
集合的無意識
・過去の人の無意識も繋がっている
・統合失調症患者の妄想がある古代祈祷書と共通する
社会生活を送る上で普段被っている「ペルソナ」と、「本来の自分」が解離することで、精神的問題が起こる。
この時に出てくるのが「影(シャドウ)」である。
影(シャドウ)は、実現しなかった「本来の自分」
そして、それにより無意識の中で成長した「コンプレックス」は、やがて日常生活にも支障をきたす。
影は、夢を通じてSOSを出してくる。
「元型(アーキタイプ)」と影というトラウマが合わさって、それが夢となって現れる。
つまり、夢から元型を除いて考えてみると、自身のトラウマに気付くことができる。
この影を自覚して、現在の自分と統合することで、精神的問題は解消する。
また、アニマ・アニムス(抑圧された自分の異性性)という概念もあり、抑圧されたアニマ・アニムスを認識することも、精神的問題の解消に繋がる。
無意識の領域に偏った心的エネルギー、無意識の中にできた「コンプレックス」に絡めとられた心的エネルギー
無意識の領域に偏ってしまった心的エネルギーを意識の領域に戻すことが、自己実現に繋がってくるのである。
※そのための方法として「創造的退行」がある。
(自我を一時的に発達段階の初期に戻すこと)
このような無意識に抑圧された自分に気付くことが、自分らしい人生を送ることに繋がると思われる。
ニーチェは「超人」になるためには、3つのステップがあると言った。
第1ステージ:ラクダ
第2ステージ:獅子
第3ステージ:幼子
自らの創造力に身をゆだね、勝手に自由気ままに遊ぶ。
まるで幼い子供のような無邪気な精神。
それこそが最終段階であり、超人である。
ニーチェの言う「超人」とはまさに、ユングの言うペルソナを取り払い、影(シャドウ)を自覚しそれと統合した「本来の自分」
それこそが、ニーチェの言う「超人」なのだろうと思われる。