ふるふる哲学

今までいろいろな教えに触れてきましたが、私は「神人さん」の教えが、真の教えとしてとてもわかりやすく感じました。 神人さんの教えに興味のある方は「神人講演会」に参加されることをおすすめいたします。

未設定

自由からの逃走を神秘主義的に捉えると

投稿日:

エーリヒ・フロムの著作に『自由からの逃走』というのがあります。

簡単な解説はWikipediaを参照
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E7%94%B1%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E9%80%83%E8%B5%B0

(フロム自身はマルクス主義であるため、唯物論者であるものの)

ふと思いつきました。
(もし魂が存在すると仮定して)我々が物質世界に生まれてきた理由こそが「自由からの逃走」なのではないか?と。

この世である物質世界は、物理法則に支配されているがゆえに「不自由」な世界です。
しかし、自我と他我という分離があり、そういう意味で孤独ではなく、社会的絆、縁起によってこの世は成り立ってます。

そして、もしあの世があるとするなら、あの世であるイデア界は「自由」ではあるが、孤独な世界なのではないかと思います。

 

魂の故郷であるイデア界は、完全な自由が保障された世界であるが、自我と他我という境界線がなく孤独な世界。
そんな孤独な世界に住む魂は、孤独から脱して社会的絆に結ばれた世界に行きたいと強く願った。
そして魂は、社会的絆を求めて孤独な自由からの逃走をした。
そして、この世に生命が誕生した。

だが、いざこの世に降り立ってみると、今度は自由を完全に失うこととなった。
しばらく経って、魂は今度は「自由が欲しい」と自由を求めるようになった。
そして生命の進化は、自由を求める方向に進化していった。
人間の社会も、自由を求める方向に進化していった。

そして、現代人が生まれた。
物理法則という不自由に支配された世界の中で、人間は「不完全な」自由(という幻想)を手に入れた。
人間とは、自由という孤独と、不自由という社会的絆との間で、常に揺れ動いている存在である。

 

~要点のまとめ~

イデア界 : 自由、孤独
物質世界 : (物理法則による)不自由、社会的絆

物質世界に生命が生まれた理由 ⇒ 自由からの逃走
社会的絆を求めて孤独な自由からの逃走をした

生物の進化
社会の進化
⇒ 自由から逃走し不自由という絆を獲得したが、自由を失ったために今度は自由を求めるようになり、自由を獲得する方向に進化していった

人間とは、自由という孤独と、不自由という社会的絆との間で、常に揺れ動いてる存在

忍者AdMax



忍者AdMax



-未設定

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

雑記

ショーペンハウアー前後の哲学史と、物理学の歴史との関係性を調べてみると興味深いことがわかりました。 デカルト以前の西洋哲学は、「キリスト教」支配下での神の存在証明が中心だったが、科学の父であるガリレオ …

no image

真理への気づきのプロセス

1:一番最初の状態 ・今までの人生経験より得られてきた「その時代」の価値観、固定化された価値観を持っている状態。 ・固定化された価値観と、言語だけで思考が行われている状態。 2:実はすでに真理に出会っ …

no image

ヨーガ・スートラの内容について

ヨーガ・スートラの内容に感銘を受けたので、解説している動画をベースに目次とそのURLを載せたいと思います。 AmritaChannelより ヨーガとは心の作用を滅尽することである5種類の心の作用心の作 …

no image

一者

この世の存在、宇宙の存在は、「一者」のような存在を規定しないと説明することはできないのではないかと思うようになりました。 ・宇宙に始まりがあり、時間的に有限である ⇒ では、始まる前は何があったのか? …

no image

ホピ族の伝承について

・ホピ:平和の民全ての繋がり、自然のバランスがまわり続けますようにと、調和を祈り続けている遥か昔、宇宙を創った創造主から直々に調和を祈り続ける役割を約束されているホピ族が約束を捨てた時、世界のバランス …